前回は、ポッドキャストに対応していないことをソニーに訴えたメッセージをそのまま掲載してしまった。
今回は、後学のために「長所」「短所」をメモしておきたい。
結論から言うと、「純粋な『音楽再生』のクオリティは高いのに、足回りに欠点が多くて見劣りする」。
<長所>
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ノイズキャンセリングが想像以上に有効。
これまで使ってたプレーヤーでは、音を聞こえやすくしたり、手元に集中したりするために
「音を大きくする」ということで対処してきたが、これで外の音、特に他人の会話が喧騒にまぎれて
ほとんど聞き取れなくなり、手元に集中できるようになった。
これはiPodや他のメーカー製品には無い機能だよね。
でも運転時や移動時は注意。
ちなみに、FM受信時やビデオ視聴時も使える。
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1.8inch&解像度320×240の液晶は聞いただけだと小さく感じるが、画質が良いので全く問題ない。
自前のDVDを変換して観たが、十分に観られる。
むしろノイズキャンセリングのおかげで集中して観られるとすら感じられる。
バッテリーは問題ない。
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インターフェース・操作性が良好で、これまで某製品 を使ってきた私としては天地の差。
今回iPodを選ばなかったのは、あのホイール操作になじめなかった、という理由がある。
しかしクリック間の強い十字キー操作は賛否が分かれるところだろう。
<短所>
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まず、ノイズキャンセリング機能は付属の専用イヤホンでしか機能しない。
つまり、市販のイヤホンでは機能しない、ということだ。
さらにこの専用イヤホン、直販でしか手に入らないらしいのだ。値段もいくらなのかわからない。恐ろしい。
私はスポーツジムで使ったりするので、市販のネックストラップ型イヤホンを使うことを考えていた。
これが使えないのは痛い。何とかノイズキャンセリングの恩恵を享受するために
市販のネックストラップを併用して首から下げているが、イヤホンの長さと微妙に合わず不自由している。
対応イヤホンのバリエーション拡充を望みたい。
ちなみにこれは、ノイズキャンセリングを重視しない人には関係ない。
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iPodと比べて、市販されているサプライのバリエーションが少ない。というか純正しかない。
まあ、これは市場シェアと比例して徐々に改善されていくだろうけど。
本体の純正保護ケースが、プラスチックのショボいやつで2,500円もした。
早くサードパーティの皆さんもリリースしてください。
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データ転送に必要なソフトがいくつもあり、正直言って「カッコわるい」。
音楽の取り込み(同時にATRAC変換)&本体転送は「SonicStage」で、
ビデオ&ビデオポッドキャストは、元々再生できるやつだけ(=変換はしない)取り込み&転送を
「MediaManager」でさせる。
しかも「いくつもあることがイケてない」ことはわかっているらしく、
そいつらをワンタッチで起動できる「Walkman Launcher」が別に存在し、
しかもそれらを使うのに「QuickTime」が強制的にインストールされる。
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また大変不便なことに、上記のどれもが、音声のみの「ポッドキャスト」に対応していない。
これは致命的だ。ポッドキャストを利用するために、結局「iTunes」を使わなければならない。
今どき、ポッドキャストに対応していないなんて…
しかも、ビデオポッドキャストだけは対応している、というのがまた中途半端でダサい。
iPodの対抗製品として期待されていながら、今時のサービスを提供するために
結局QuickTimeの機能をOEMで仕入れたり、iTunesをユーザーに使わせたりするのは
企業戦略としてどうなのか(ポッドキャストを使うのはユーザーの勝手だが)。
…とまぁ、使いはじめの製品には何かと不満もあるもの。
しかし自分の使い方にマッチしていない部分があるのは非常に残念なことだ。
これから購入を検討される方にはぜひ参考にしていただきたい。